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第三回日本酒講座 ポワン・ルージュ

工藤弘城さん主催の第三回日本酒講座「蔵元との意見交換で、自己成長につなげる!」が令和3年7月24日(土)18時よりポワンルージュにて行われました。新型コロナウイルス感染症対策をしっかりとって楽しい会になりました。会場に来た人は消毒用アルコールで殺菌をして、検温をして、体調確認をしてからの入場となりました。また人数制限を設けて行われました。

ポワン・ルージュ

ポワン・ルージュさんの絵はがき

とおいひの、たいようのかおり。point rouge(ポワン・ルージュ)。チーズとワインが売りのフランス料理店になります。

日本酒講座の会場、ポワン・ルージュの外観

日本酒講座、ポワン・ルージュの外観

ポワン・ルージュですが、住所は、弘前市新鍛冶町23になります。鍛冶町の飲み屋街から少し離れた裏通りにあるが立地的にはよろしいと思います。

日本酒講座開催

18時からの予定でしたが皆さん集まってくるのが早いようで定時前にウエルカムドリンクをしました。ウエルカムドリンクは稲村屋涼颯冷爽純米酒です。私は日本酒の説明などさせていただきましたが、お客様と一緒に席に着き料理と日本酒を楽しませていただきました。工藤さんには何から何までやらせてしまい。申し訳ないくらいでした。

主催者の工藤弘城さん

主催者の工藤弘城さんからまずあいさつがありました。その後蔵元紹介で鳴海醸造店のあいさつをさせて頂きました。このような会は久しぶりなのでやや緊張ぎみで上手く話せたかは不安でした。元々話は苦手な方の部類になります。続きましてポワン・ルージュのオーナーシェフから本日の料理の説明がありました。

ポワン・ルージュのオーナーシェフ猪股誠治さんです。

ポワン・ルージュのオーナーシェフ猪股さんは、私と同じ黒石市出身で現在は弘前市に住んでいます。同郷の黒石市どうしでのフランス料理と日本酒のマリアージュができることは大変光栄に思っています。これも工藤弘城さんの考案になります。

日本酒講座の資料

日本酒講座の資料

当日のパンフレットになります。素晴らしい出来です。また、工藤弘城さんは当社の日本酒を持参してオーナーシェフ猪股さんと念入りに今回の講座に向けて努力していただきました。

教材の資料もきちんと作成していました。一部訂正がありまして、①の読み方は(かぜれいそう)と酒母は「速醸」ではなくて全て「中温糖化」になります。「速醸酒母」とは何かとの質問がありましたので説明させていただきます。

速醸酒母とは?

この説明は一般の人に説明するための簡略的なものになりますので酒造技術者の方は参考までに解釈してください。まず酒母ですが日本酒の仕込みで使用する白米の約7%で仕込みます。残りの93%分を安定的に発酵させるために健全な酵母をたくさん育てる役割があります。酒の母と書いて酒母(しゅぼ)。まさしく乳児を育てる母のように重要な役割があります。酒母の種類ですが主だったものに「速醸酒母」「中温糖化」「高温糖化」「山廃仕込」「生もと仕込」などがあります。「山廃仕込」「生もと仕込」は天然の乳酸菌を生育させて外からの雑菌を防ぐ酒母の造り方で約28日の日数がかかります。それに対して「速醸酒母」は乳酸を酒母の工程で添加して外からの雑菌を防ぎ健全な酒母を育てるのです。「速醸酒母」は約12日~14日の日数がかかります。「中温糖化」「高温糖化」は酒母初期の段階で蒸米の糖化を促し乳酸を添加して酵母を大量に増やす方法です。「中温糖化」で7日~9日「高温糖化」で7日~9日になります。「高温糖化」は酒造講本を見ると10日となっていますがおおよその日数だと思ってください。どうしても知りたい方は「高温糖化」実施の蔵元を探して聞いてみてくださいね。鳴海醸造店では以前は「速醸酒母」でやっていましたが、ここ3年くらい前から全ての仕込みが「中温糖化」になりました。比較試験をしても酵母の生育状況は同じ結果になったことから効率的に作業を実施しております。

日本酒講座の様子

日本酒講座の様子

鳴海醸造店では5種類の日本酒の提供がありました。その米や精米歩合、日本酒度、酸度などを説明させていただきました。またその日本酒の思い入れもお話させていただきました。

ポワン・ルージュの料理、ムール貝の日本酒蒸し

ムール貝の酒蒸し

最初に出てきたのは、ムール貝の日本酒酒蒸しです。使用した日本酒は稲村屋涼颯冷爽純米酒になります。通常は白ワインを使用するみたいですがアレンジ料理になります。こちらに合わせて飲む日本酒は稲村屋涼颯冷爽純米酒になります。

稲村屋涼颯冷爽純米酒

ムール貝の酒蒸しですが、ベルギー・フランスでは白ワインを使う定番料理だそうです。本場フランスのシャンパーニュ地方では日本で食べるよりもセロリや香草などで若干苦味を感じるみたいです。稲村屋涼颯冷爽純米酒の日本酒はアタックに苦味を感じ取れるのであえて前菜とのペアリングにしたとのことです。(工藤弘城さん情報)。シェフと工藤さんの意見交換からなんと白ワインの代わりに稲村屋涼颯冷爽純米酒を使用して料理を仕上げてくれました。最高のペアリングでした。2番目の純米生原酒とも合わせてみましたが稲村屋涼颯冷爽純米酒がピッタリと合いました。なぜ合うのかは、私の技量ではまだ上手く表現出来ません。仮説ですが稲村屋涼颯冷爽純米酒のアタック(*1)の苦味。意識しないと感じ取れない心地よい苦味だと思います。鑑評会の審査員をしている私のイメージですと「苦味」はマイナスイメージですが、心地よい良い苦味は料理の味を引き立ててくれるのだと実感しました。アルコールが14.5度と低めでスッキリした味わいなのも相性が良い結果となったのだと思います。ムール貝の食べ方ですが、2枚貝の一つを取って、その貝で身をすくって食べるのがつうだそうです。ガーリック仕立てのこの商品、皿のガーリックスープがたまらなく美味しくて最後にスプーンですくってのんでしまう程でした。
(*1)アタックとは、口に含んだ瞬間に日本酒から感じ取られる印象になります。

ポワン・ルージュの料理、南フランスのニース風サラダ

ポワン・ルージュの料理、海鮮サラダ

ポワン・ルージュの料理、ニース風サラダ猪股シェフアレンジになります。サラダの苦味はアクセント(*2)になります。こちらも菊乃井純米原酒しぼりたて生酒のアタックに苦味を感じ取れるので前菜のサラダとのペアリングにしたとのことです。ニースとは、フランスの都市になります。ニース風サラダに関しては勉強しておきますね。さて、グラスの底にはポテトサラダ、写真で見える部分がアスパラガス、インゲン、きゅうり、中央がマグロです。マグロにかかったドレッシングがまた絶妙に美味しいです。そして2番目に提供された菊乃井純米原酒しぼりたて生酒との相性が抜群に良いのです。
(*2)アクセントとあります。音楽のアクセントは強調などの意味がありますが料理で使うアクセントは香辛料や薬味などを加えて味を引き立たせるや味を引き締める意味があります。もちろんその素材そのものの特徴や個性のことも指します。

菊乃井純米原酒しぼりたて生酒

これはシェフと工藤さんの罠にまんまとハマったという感じです。マグロも合いますし、最後のポテトサラダまで最高のペアリングだと思いました。
ポワン・ルージュの料理、ペペロンチーノ

ポワン・ルージュの料理、ペペロンチーノ

ポワン・ルージュの料理、ペペロンチーノです。こちらの料理とのペアリングに使う日本酒は、菊乃井純米原酒ムツニシキ一回火入れでした。

菊乃井純米原酒ムツニシキ一回火入れ

ペペロンチーノには弘前市の石川ハムを使用しているみたいです。皆さん赤い色のソーセージは食べたことがありますかね?菊乃井純米原酒ムツニシキ一回火入れは赤くて長いソーセージなのです。石川ウインナーは主に青森県産の豚を使用しているため味がしっかりとしているとのことです。以前親しい人からプレゼントで頂いたことがありますが懐かしさも感じながら美味しいウインナーソーセージだと思っていました。

石川ハム商会

石川ウインナーソーセージとブロッコリーの共演によるペペロンチーノはこれまた菊乃井純米原酒ムツニシキ一回火入れとピッタリ合いました。ソーセージの味わいにも負けないくらいの日本酒だったからなのでしょうか?本当にまだまだ勉強しないとですね。

ポワン・ルージュのメイン料理、お肉

ポワン・ルージュの料理、お肉

ポワン・ルージュのメイン料理になります。柔らかい豚肉にソースがピッタリと合って日本酒も飲みたくなる逸品でした。こちらの料理には4番目と5番目の日本酒が出てきました。後半ともなると日本酒が出るタイミングもあやふやになってきましたね。4番目の日本酒は、菊乃井純米大吟醸しぼりたて生原酒。5番目の日本酒は、稲村屋吟烏帽子50になりました。この順番には工藤さんはこだわっていましたね。結果この順番で良かったとおっしゃっていました。

菊乃井純米大吟醸しぼりたて生原酒

稲村屋吟烏帽子50

菊乃井純米大吟醸しぼりたて生原酒は、さすがに大吟醸だけあって飲んだあともキレが良い日本酒で今回の参加者にも一番人気のあった商品でした。純米大吟醸用にグルコースが多めにでる麹菌を使っているので甘さもその人気のひみつかもしれませんね。純米大吟醸くらすですと吟醸の香りカプロン酸エチルが多いのですがこれがお肉との相性が良いとは聞いていました。こちらも良いペアリングになりました。今年の稲村屋吟烏帽子は若干辛口になりましたが料理と相性は全然問題なくいただきました。フランス料理と日本酒は非常に良いマリアージュだと思いました。

ポワン・ルージュのデザート

ポワン・ルージュのデザート

デザートはなぜ最後に出すのかと言えば、人は甘いものを摂取すると満足感が得られてその後、食が進まないとのご意見を工藤さんから聞きました。改めて言われると納得ですね。デザートをフランス料理ではデセール呼んでいます。デザートは別腹なのは甘いものは人間の欲なのかしら。こちらのデザートはプリンです。上にはナッツ系とアイスクリーム?だったような。記憶が定かではないです。きっとそうだバニラアイス。下の方には、固くもなく、柔らかすぎもなく丁度良い滑らかな舌触りのプリンでした。カラメルソースも程よい苦味が抜群でした。デザート食べながらでも日本酒は飲めるのですよ。

日本酒講座の様子

日本酒講座ポワン・ルージュでの様子を画像を通してご覧くださいね。

私が説明している様子

私が説明している様子です。まだテーブルに料理が運ばれていませんので最初のあいさつの場面ですね。左側には紅屋商事のバイヤーの原子さんがいるではないですか?酒屋さんがいるとなんとなく緊張してやりづらい部分もありましたが、割り切って紅屋商事さんにお渡しできないブランド商品もあると敢えて発言させていただきました。

商品の集合写真を撮っているところ。

商品の写真を撮っているところを撮られてしまいました。

写真を撮ろうとすると乾杯ポーズ

写真を撮ろうとすると乾杯ポーズしてくれました。私の座っている場所からのショットになります。左側お二人の女性は親子で参加して頂きました。日本酒好きの娘さんは母親が行くと言ったら私も行きたいとのことでした。お二人とも魅力的なお方で始終緊張がほぐれませんでした。それはともかく後ろに私の写真を撮っている姿があります。バックは、鏡だったのですね。

 

楽しいお食事中すみません

メインディッシュの最中でしたが記念写真を撮りました。ご協力ありがとうございます。左側手前の方は工藤弘城さんの婦人になります。弘城さんに相応しい素敵な方でした。

デザート時の写真

甘いデザートをとると笑顔になるのでしょうか?それともほろ酔いですか?またまた同じ角度から写真を撮らせていただきました。

デザート時の写真

工藤さんが何やら発言していたのに驚きの様子です。

敢えてのショット

工藤さんの手と日本酒の画像を敢えて撮らせていただきました。タイトルを付けるとしたら「テーブル越しの日本酒2本と頼れる人」

日本酒の集合写真

日本酒の集合写真が撮れませんでしたからね。冷蔵庫に冷やしてその都度出し入れしていましたから。この日の参加者は11名でした。工藤さんは当日ワクチン接種2回目でしたので飲酒はセイブ目だそうです。仮に10名だとすると一人当たり5合の配分です。11名だから5合弱ですか?それにしても中身は入っているのでしょうか?そうそう丁度日本酒のラベルに隠れて入り身が見えないだけなんだよ。

熊谷親子を交えて日本酒の集合写真

そうそう熊谷親子を交えての日本酒の集合写真です。マスクをしながらではありますが笑顔が抜群の1ショットです。日本酒も喜んでいます。

熊谷さん母親との記念写真

熊谷さんのリクエストにお応えしての2ショットになります。私はだいぶ緊張している面持ちですね。年上女性に弱いのでしょうか?

熊谷さん娘との2ショット

こちらも熊谷さんのリクエストにお応えしての2ショットになります。私は先ほどよりも顔の表情が和らいでいますね。でもまだ引きつっているような感じもします。今度親子二人で鳴海醸造店を訪ねてくれるとのことでしたので楽しみにしていますよ。

おまけのなるみんポーズ

おまけのなるみんポーズ

おまけのなるみんポーズですが指が一本多いですね。これは笑いをこらえているのでしょうか?変形なるみんポーズです。本日の日本酒と七代目当主のベストな一枚です。

日本酒講座集合写真

日本酒講座参加者の集合写真

私のリクエストにお応えして頂き日本酒講座参加者の集合写真になります。非常に和やかに宴が執り行われました。大変ありがとうございました。また機会がありましたら皆様とご一緒したいと思います。

おまけのおまけの画像

工藤弘城さんが鳴海醸造店に来店して頂いた時の写真です。この日は工藤さんは試飲をするために電車で駆けつけてくれました。改めてその熱心さに心を惹かれてしまいました。また何かございましたらお気軽にお声掛けください。

工藤弘城さん提供のムール貝の酒蒸し

工藤弘城さん提供のムール貝の酒蒸し

工藤弘城さんが送ってくれたムール貝の酒蒸しの画像になります。ワインの勉強にフランスのシャンパーニュ地方に行ったのですね。素晴らしい情熱の持ち主です。パセリや香草が強いとのことですが写真を見ても伝わってきます。
工藤弘城さんのFBを貼り付けしておきました。メッセージを添えてお友達になってはいかがでしょうか?

工藤弘城さんFB

 

創業文化三年、津軽の風土が醸した希少な美酒の数々を。

青森の地酒 菊乃井 稲村屋文四郎 稲村屋

株式会社鳴海醸造店

杜氏兼社長 鳴海信宏

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