令和4年7月7日黒石市立中郷中学校の1学年の生徒4名が職場訪問学習をしに鳴海醸造店を訪問してくれました。その内容を簡単にブログにしました。
私以外の担当の時はブログにならない可能性が大きいです。職場訪問したから掲載されない場合もございますのであらかじめご了承ください。
中郷中学校職場訪問の主旨
今年度1学年が総合的な学習の時間「黒石再発見~働く人の願い~」に関して職場訪問をする。
地域の人々へのインタビュー活動を通して働くことの意義や働く人の願いを知り、自ら社会に参画しようとする態度を養うことです。
令和4年中郷中学校の質問のテーマは?
質問内容は「仕事の内容ややりがい」「黒石の良さと課題」が大きなテーマです。
7つの質問内容について答えました。
Q1.お酒のおいしいって何ですか?
20歳になってから飲酒できます。現在はお答え出来かねます。お酒の美味しさを今伝えたら飲みたくなるといけないからです。20歳未満の飲酒は脳や臓器に悪影響を与える恐れがあります。20歳以上になると適度の飲酒は血行が良くなるやストレス解消などまた、昔から適度の飲酒は百薬の長とも言われます。
20歳以上になったら日本酒の魅力・美味しさをたくさん伝えたいと思います。ぜひ訪ねて来てくださいね。
Q2.お酒造りでこだわっているところは何ですか?
青森県の酒米を主に使用していること。青森県の酒造好適米は、「華吹雪」「華想い」「華さやか」「吟烏帽子」など魅力な米がいっぱいあります。青森県の酵母を使用している。青森県の酵母は「まほろば華」「まほろば吟」「まほろば醇」「まほろば芳」があります。鳴海醸造店では青森県の酵母のみを使用して近年酒造りを行っています。自然の寒さの中で寒仕込をしていること。鳴海醸造店の日本酒造りは12月~3月の寒い時期になります。蒸米を冷ましたり、水を冷やすのも自然の寒さを利用しています。
Q3.1年で何Lのお酒を造っていますか?
45,000Lです。日本酒の1800mlは、1升(いっしょう)でその10倍は1斗(いっと)になります。また1斗の10倍は、1石(いっこく)になります。日本酒業界では、石(いし)が一般的に使用されます。1石は1800mlが100本分になります。
45,000Lは、1,800mlで25,000本で250石ということになります。
Q4.1つのお酒を造るにどれくらいの期間がかかりますか?
約45日になります。
醸造方法(英語版)。こちらを用いて説明させて頂きました。詳しくは下のブログを参考にしてください。
Q5.お酒の歴史を教えてください。
最古の昔、三国志時代から約500年もさかのぼる記述の1つにくちかみの酒というのがあります。「君の名は」でもこの場面が出てきましたね。村中の男女が水と米を用意して生米を噛んでは容器に吐き出し酒の香りがでたら全員で飲むという風習があったそうです。一般庶民が飲めるようになったのは鎌倉時代からになります。明治時代の中期には黒石町にも40数件の造り酒屋があったとされています。一時期は国の国税の1/3を占めるだけ生産されまた消費されていました。昭和35年まではアルコール類の中で日本酒が50%以上占めていましたが、現在では全体の6.5%にしかありません。近代は酒造技術も向上して良質で高品質な日本酒も好まれるようになりました。
Q6.この仕事を選んだ理由は何ですか?
ここは会社と住宅が一緒になっています。幼い時から日本酒造りに触れて自然とやってみたいと思いました。日本酒造りは、目に見えない微生物、酵母や麹菌を扱っています。それを操り日本酒造りができることは幸せだと思っています。
Q7.黒石でお酒を造って良かった点は?また苦労した点は?
黒石は水が豊富でかつ良質です。またその水でお米がとれ良質な日本酒が出来ます。鳴海醸造店の日本酒は、南八甲田山の伏流水を使用して仕込んでいます。軟水でやわらかい口当たりになります。黒石市は水が豊富なので米の農業も盛んです。
苦労した点は、大学では日本酒の勉強をしましたが、やはり実施経験が一番必要だと思います。ある程度の酒造技術の向上には時間と経験が必要だと思います。
経験を重ねまた、失敗したことや学ぶことは多くあります。その中で常に向上心を持つことが良い仕事に繋がると思います。
中郷中学校の生徒の写真
中郷中学校の生徒の写真です。写真撮影とブログの掲載許可を得ましたので掲載しました。名札は自主的に外してあります。こちらもブイさんですね。
中郷中学校質問の後の鳴海氏庭園見学
中郷中学校の生徒が見たであろう鳴海氏庭園です。池の手前にあるのは礼拝石です。などの説明に大変興味を示していました。
登録記念物の画像になります。平成19年7月26日に登録されました。皆さんはまだ生まれていなかったですね。私の娘が生まれた年で現在中学校3年です。学校は違いますが、心身ともに健全に成長して欲しいと思います。
中郷中学校職場訪問、総括
「黒石再発見~働く人の願い~」とのテーマのもとに鳴海醸造店を訪れてくれました。このような機会が無ければ鳴海醸造店に入ることも無かったのでしょうか?
少しでもお役に立てたのであればこちらの方も嬉しいと思います。
また、庭園の開放はいつでも行っております。日本酒の試飲は20歳以上になってからですよ。ありがとうございました。
関連する過去のアーカイブ
創業文化三年、津軽の風土が醸した希少な美酒の数々を。
青森の地酒 菊乃井 稲村屋文四郎 稲村屋
株式会社鳴海醸造店
杜氏兼社長 鳴海信宏
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