稲村屋純米吟醸は、「いなむらやじゅんまいぎんじょう」と読みます。そのままじゃないですか。念のために報告しました。このブログの魅力シリーズに出てこなかったのはなぜでしょうか?それはね、定番商品だったからなのでしょうか?稲村屋とは苗字帯刀が許されなかったその時代に今の黒石市(旧黒石町)で商売をはじめる時にいただいた商号なのです。商号とは、辞典を調べると会社の名称のことをいいます。いわゆる会社の名前ですね。現在は株式会社鳴海醸造店になります。株式会社になったのは昭和34年(1954)の12月26日になります。な、な、なんと「稲村」の地名は、いまだに黒石市に存在するのです。行ったことはありませんが、地図上では見たことがあります。ゼンリンの地図です。いまだに田んぼでした。それはね、きっと良いお米が収穫できるのだからだと思いますよ。きっとそうだ。そう願う、当時凶作の時でも単収があがった恵まれた田んぼなんです。験(げん)を担いだのですね。
稲村屋純米吟醸の誕生
稲村屋は、平成27年9月16日から蔵出しを開始致しますと過去のパンフレットに紹介されています。ちなみに私が社長に就任したのは平成25年11月26日になります。昔からある「菊乃井(きくのい)」の銘柄ですが、地元黒石市では有名ですが一歩圏外に出ると知名度がどんどん低くなり、知る人ぞ知る銘柄になります。また全国各地の銘柄を見ると「菊〇〇」とか「〇〇井」だとか間違えられることが度々ありました。首都圏には出荷していないのに観光で来たお客様が「こんなところに「きくのい」があったんだ~。いつも飲んでいるよ」との言葉。何回この言葉を聞いたんだよー((+_+))。社長就任から新たなブランド商品を立ち上げなければそして全国に広めていかなければならないと思い屋号の「稲村屋」を採用しました。「稲村屋文四郎」は当社の最高級品のブランドとしてあるのですが名前が長すぎたり、「文四郎(ぶんしろう)」を「ふみしろう」とか間違えられて呼ばれるのは好みではなかったので取り外ししました。稲村屋誕生は「稲村屋純米吟醸」と「稲村屋特別純米酒」になります。当初は青森県外の販売ということで考えていましたが、とある酒販店様との話の中で地酒専門店のみでの販売にしたらどうかとの話をされました。問屋経由に頼らずにまた、量販店やデパートでの販売をしないで特約店制度にしたらどうかという話でした。会社の人とも話をしてその方向性で進めていきました。
稲村屋発売当初のパンフレット
最初は、稲村屋純米吟醸の瓶が茶色だったのです。そして稲村屋特別純米酒の瓶がグリーンだったのです。今現在は逆転しています。グリーン瓶の方が見栄えが良くなんで純米吟醸の高い日本酒の方が茶色なのとのご意見を反映しました。パンフレットの表示を引用します。七代目当主からご挨拶を申し上げます。七代目は私になります。新ブランド「稲村屋」は、青森県産業技術センター弘前工業研究所発酵食品開発部の先生方や蔵人の和合の中で技術を研鑽し、今までより香りが芳醇で米の旨みを十分に引き立てることに成功しましたとあります。大きな機械もなく、手作業の部分が非常に多い中にも蔵人の協力のもと、より良い仕上がりになったのではないかと思います。稲村屋純米吟醸は、青森県の「華想い」を100%使用して50%まで精米して低温で発酵させました。香りが華やかで飲み口の良い日本酒に仕上がりました。と明記してあります。最後にこの「稲村屋」を、皆様のお好きな日本酒リストに加えて頂けることを祈願してご挨拶とさせていただきます。と締め括っています。当時私が考えたものだと思います。
稲村屋純米吟醸商品画像
在庫の置いてある所で写真を撮りました。1800mlと720mlの2商品です。あまり写真の撮り方が良くないですね!恒例のアップ写真をお見せします。
ラベルの真ん中に「稲村屋」の文字がデデーンと。純米吟醸は金色っぽい塗りつぶしに白抜きで表示されています。ラベル自体は和紙風の紙の厚紙になります。落ち着いたラベルなので様々な用途にご利用できます。
稲村屋純米吟醸の使用米は!?
稲村屋純米吟醸の使用米は、青森県産酒造好適米「華想い」を100%使用しております。「華想い」は平成12年頃から試験醸造を行い、平成14年頃から青森県内の酒蔵で使用されているお米です。発売当初から一貫して「華想い」を使用しています。精米歩合は50%になります。純米吟醸という表示ですが純米大吟醸でも良いのです。今後検討していきたいと思います。
稲村屋純米吟醸の使用酵母は!?
稲村屋純米吟醸の使用酵母は、青森県産を使用しています。まほろば吟とまほろば醇の組み合わせです。ブレンド比率はヒミツにしておきます。本当はヒミツにするほどでもないのですが、知りたい人は鳴海醸造店までお越しください。そしたら耳元でコッソリとお知らせしますよ。まほろば吟単独だと香りが強すぎるのでブレンドすることにより料理と一緒に飲んでも違和感がなく美味しく飲めます。
純米吟醸・稲村屋と菊乃井の違い
稲村屋純米吟醸と菊乃井純米吟醸の違いは何なのでしょうか?それはね。呼び方やラベルが違うんです!そんなことは誰でも知っているよ。酵母が違うのです。酵母に関しては最後に貼り付けした菊乃井津軽の吟のブログを見てね。なんて意地悪な人なの。
稲村屋純米吟醸の商品規格は!?
鳴海醸造店の蔵は小さな酒蔵なので毎年規格が変化しています。商品規格とは、日本酒度・酸度・アルコール分などです。詳しい内容は下記から確認してください。
稲村屋純米吟醸の飲み頃温度は!?
稲村屋純米吟醸のおすすめの温度帯は、花冷えの約10℃または、涼冷えの約15℃です。これはあくまでも目安です。お好みの温度で召し上がってください。一般的にあまり冷やしすぎると飲みやすくなりますが折角のお酒の香りや味わいが引き立たない場合もあります。ある人の話ですが、日向燗(ひなたかん)の約30℃、飲んだとき、熱さや冷たさを感じないような温度です。酒の香りが引き立ち、滑らかな味わいになるとのことです。いろいろ試してみるのも楽しいです。またその時の雰囲気で器も変えみるのも楽しいです。
稲村屋純米吟醸のおすすめのつまみ
私は稲村屋純米吟醸はなんとでも合うと思います。今ペアリングして食べたいのはホタテの貝焼きです。新鮮なホタテを貝のままで買ってきて、ホタテの貝ごとに日本酒少々と醤油を少々かけて直火で温めれば出来上がり。BBQの時でもいいですね。考えただけでよだれが出てきちゃいます。烏賊の刺身もいいですね!あなたの薬味は生姜派ですか?それともわさび派ですか?柚子胡椒という選択も面白いですね。試してみてください。
稲村屋純米吟醸の販売店は!?
青森県内の稲村屋特約店にて、そして全国各地の稲村屋特約店で販売しております。全国といっても地区が限られています。詳しくは株式会社鳴海醸造店までお問い合わせください。電話0172-52-3321、平日・祝日8:00~17:00、土曜日・日曜日は8:30~16:30までなお、12:00~13:00は人手不足のためご遠慮ください。
さいごに
稲村屋純米吟醸は、日本酒のイベントには絶対に持っていく定番商品になります。先方が日本酒を決める時は別ですが、定番商品が故に敢えて外される場合もあります。前にも述べましたが、社長就任後の新ブランドになります。販売経路をしっかりとして「稲村屋」の商品が価値観のあるものとしての成長を見守っていきたいと思います。それに伴いやっていくことは多々ありますが努力して精進していきたいと思います。皆様もご協力の程よろしくお願い致します。
姉妹品、稲村屋特別純米酒
姉妹品とでもいいましょうか?それとも兄弟分。『波の谷間に命の母が・・・おれと兄貴のよー』
創業文化三年、津軽の風土が醸した希少な美酒の数々を。
青森の地酒 菊乃井 稲村屋文四郎 稲村屋
株式会社鳴海醸造店
杜氏兼社長 鳴海信宏
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