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2021(令3)青森県産清酒鑑評会 両部門「優等賞」受賞 鳴海醸造店

令和3年(2021)9月8日(水)青森県産清酒鑑評会が青森市のアップルパレス青森にて執り行われました。青森県産清酒鑑評会、通称「秋の鑑評会」ですが秋は「青森県知事賞」と「産業技術センター理事長賞」が授与されます。審査においても予審と決審があります。決審にて青森県知事賞(優等賞第一席)・優等賞第二席・優等賞第三席が吟醸の部・純米の部ともに発表されます。その他に吟醸の部・純米の部の中で青森県産の酒造好適米を使用したものの一番良い酒に「産業技術センター理事長賞」が授与されます。今年の県知事賞は、どこの蔵が受賞するかどこの蔵も丹精込めて造られた日本酒を秋まで冷蔵庫で大切に保管して出品を待ちます。

青森県の鑑評会は?

青森県の鑑評会は、春と秋にあります。春は例年ですと3月の2週目の週に行われます。名称は「青森県新酒鑑評会」になります。春はしぼりたての新酒が並びます。日本酒はフレッシュな日本酒が多いですが、その中でもオフフレーバーの少ない日本酒が金賞を受賞します。賞状はなしです。秋は例年ですと9月の2週目の週に行われます。

青森県産清酒鑑評会、吟醸の部とは?

青森県産清酒鑑評会、吟醸の部とは?どんな感じですか?吟醸の部とはいわゆるもろみを上槽する前に醸造用アルコールを添加して搾った日本酒になります。アルコールが入っている部門ですね。一般的にアルコールを添加した方が、酒粕に移行する吟醸香りが日本酒に含まれて香りが高くなります。またアルコールを添加することで日本酒が滑らかなになり、吐き出す時もサバケが良くなります。吟醸の部とはいっても大吟醸の部を意味します。出品している日本酒は、精米歩合35%~40%が大半を占めています。吟醸の部には純米で仕込んだ日本酒も出品して良いことになっています。

青森県産清酒鑑評会、純米の部とは?

青森県産清酒鑑評会、純米の部とは?どんな感じなのでしょうか?教えてくださいね。はっ、はっ、はっ、純米とはいっても大半が純米大吟醸くらすの日本酒になります。こちらも精米歩合は35%~40%が大半を占めています。今から25年位前ですが、鳴海醸造店では40%の純米大吟醸が造れない時代があったのですよ。信じられないとは思いますが40%精米歩合のものは1本しか造っていまんでした。それでも当時精米歩合50%で出品していたことをふと思い出しました。春は何とか1回か2回ギリギリ金賞受賞したのを覚えています。当時は社長(現会長)にお願いして経費はかかるが宣伝だと思って何とか造らせてください。とお願いしたことを思い出しました。やはり精米歩合40%になってからは安定して出品できるようになりました。今(2021年)は20年前に比べるとレベルがそうとうアップしました。現在では精米歩合50%だとかなり難しいと思います。

青森県産清酒鑑評会の審査会場

青森県産清酒鑑評会の審査会場

青森県産清酒鑑評会の審査会場は、アップルパレスの3階のねぷたの間で行われました。会場に入る前に検温してアルコール消毒して入ります。

審査の日本酒

審査の日本酒は、蛇の目きき猪口にスポイトが入っています。使い捨てのプラカップに各々日本酒を注ぎ審査員はきき酒をします。私も技術委員会なので審査を行いました。今回はコロナ禍なので会場も広くとってまた、お猪口同士も広く間隔をとって密にならないように注意しました。

審査をしている様子です。

審査をしている様子です。今回はコロナ禍なので審査員は10名で行いました。通常ですと14~15名で行っております。

青森県産清酒鑑評会審査結果は?

審査結果

青森県産清酒鑑評会の審査結果は、以上の通りになります。株式会社西田酒造店は、吟醸の部・純米の部ともに青森県知事賞(優等賞第一席)そして青森県産米部門においても青森県産業技術センター理事長賞を吟醸の部・純米の部ともに受賞になります。初の4冠達成ですね。素晴らしい名誉です。2017年の鳴海醸造店の3冠が見事に破られてしまいました。記録とは破られるものです。流石は安達杜氏です。おめでとうございます。
鳴海醸造店は、どうでしたでしょうか?吟醸の部では鳴海醸造店の稲村屋文四郎が決審に出場させていただきました。もちろん審査員は何の日本酒か分かりません。もちろん進出した銘柄も分かりませんですよ。結果は、惜しくも優等賞第二席です。でも優等賞を受賞して頂き感謝いたします。純米の部も惜しくも決審には進まなかったですが見事に優等賞を受賞して頂きこちらも感謝感激です。これから始まる酒造りにも一層励みになることと思います。従業員一同喜んでおります。

青森県産清酒鑑評会の知事賞受賞発表

知事賞の発表

例年ですと、プロフェッショナルとか表彰式を行って大勢の人から祝福を祝うのですが、コロナ禍なので懇親会の場もなく寂しいのですが他の蔵元から西田酒造店の安達杜氏をおめでとうございます。と讃えました。知る人ぞ知る安達杜氏ですがアップ写真を掲載します。

4冠達成の安達杜氏

4冠達成の安達杜氏から皆さんへ一言ありました。本当におめでとうございます。さて、鳴海醸造店のブログですので鳴海醸造店の画像をお楽しみください。

「稲村屋文四郎」の画像をお楽しみください。

鳴海醸造店の出品酒1

鳴海醸造店の出品酒の日本酒です。仕込み番号8番の大吟醸酒になります。斗瓶は1番になります。

鳴海醸造店の出品酒2

鳴海醸造店の出品酒の日本酒です。仕込み番号8番の大吟醸酒になります。斗瓶は2番になります。

鳴海醸造店の出品酒3

鳴海醸造店の出品酒の日本酒です。仕込み番号8番の大吟醸酒になります。こちらも斗瓶は2番になります。実は斗瓶3番を瓶詰めしたのですが後ほどきき酒したらオフフレーバーを発見しまして急遽良いと思った斗瓶2を詰めました。こちらが決審進出した日本酒になります。同じ日本酒でも並び順などにより点数が異なることを再確認しました。斗瓶3番がダメだったのが功を奏して出品酒3番が決審進出です。そして見事に優等賞第二席になりました。ある意味、ツキがあったのかもと妻と話しています。

稲村屋文四郎優等賞の3点

稲村屋文四郎優等賞の3点です。このブレ加減も芸術品にしておきましょう。惜しくももう一点の県産米使用の日本酒は、入賞とまりでした。技術研鑽に励んでいくいいきっかけです。頑張ります。

大吟醸稲村屋文四郎

「稲村屋文四郎」純米の部出品酒

純米の部の出品酒になります。

純米の部の出品酒になります。純米の部は2点出品して2点ともに優等賞(金賞)受賞しました。きき酒した時は、吟醸よりも良いと思ったのですがもう一息ですね。これから仙台局の出品に向けて頑張ります。

純米大吟醸稲村屋文四郎

青森県産清酒鑑評会、りんごとバナナの逸話

青森県産清酒鑑評会でのりんごとバナナの逸話についてお話します。次の写真はイメージ写真です。鳴海醸造店の自宅のものを撮影しました。

りんごとバナナ

青森県産清酒鑑評会と青森県新酒鑑評会に審査にいらっしゃった審査員の方はご存知かとおもいますが、青森県の審査員室にはりんごとバナナがあるのです。日本酒をきき酒した後にきき酒した疲れを取るために食べ物が用意されています。仙台国税局に審査に行った時はせんべいなどありましたが、フルーツは珍しいと思います。

令和3年青森県産清酒鑑評会総括

今回の青森県産清酒鑑評会は、(株)西田酒造店の4冠で賑わいました。改めて審査結果を見ると津軽勢が頑張っているようにみえます。現役技術委員長河合杜氏率いる「じょっぱり」の六花酒造(株)も両部門受賞、純米酒宣言して今回も純米での勝負の「豊盃」の三浦酒造(株)も両部門受賞。そして嬉しいのが同じ黒石市の玉垂(株)中村亀吉が久しぶりの優等賞受賞(吟醸の部)になります。杜氏は津川輝幸さんですが、今は廃業した「初駒(はつこま)」時代からの優れた蔵人と聞いています。元々才能はある人とは聞いていましたが初の杜氏で初の優等賞受賞は素晴らしいです。南部地区は、現役の青森県杜氏会の会長上井杜氏率いる如空の八戸酒類(株)五戸工場が両部門受賞。そして今や誰もが知っている陸奥八仙の八戸酒造(株)が吟醸の部で優等賞を受賞です。また早く新型コロナウイルスが沈下してみんなで授賞式そして懇親会できる日を楽しみにしています。では仙台局で良い結果が報告出来れば良いなと思っています。

 

2021(令3) 全国新酒鑑評会金賞受賞 大吟醸稲村屋文四郎

 

2021(令3)青森県新酒鑑評会 両部門金賞受賞 稲村屋文四郎

 

創業文化三年、津軽の風土が醸した希少な美酒の数々を。

青森の地酒 菊乃井 稲村屋文四郎 稲村屋

株式会社鳴海醸造店

杜氏兼社長 鳴海信宏

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