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菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)の作り方

鳴海醸造店の押粕(おしがす)練り粕(ねりがす)の作り方をご紹介させていただきます。板状の粕は醪(もろみ)を搾るとできます。白米に対して20%から45%粕が生成されます。大吟醸とかになると低温で発酵するので50%近くなる場合もあります。そのパーセントを粕歩合(かすぶあい)といいます。粕が少ないと酒化率が良く造り酒屋はもうけます。また極端に少ないと酒の品質があまり良くないなどの傾向があります。令和5酒造年度は夏場の猛暑の影響で米が硬く溶けにくい状況にありました。そのため全国的に粕歩合が多く大変な年でもありました。鳴海醸造店では搾ったばかりの板状の粕を板状として500gと1kgで販売しております。令和5酒造年度は特に多かったので冷凍ストッカーを調達して冷凍で保存しています。板状の粕は酵素が含まれているので気温が上がってくると酵素の働きで柔らかくなり常温だと品質が保たれません。そこで踏み込みして作るのが押粕(おしがす)です。その押粕の作り方を画像と一緒にご覧いただけるブログになります。

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)の作り方

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)の作り方

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)の作り方です。酒母(しゅぼ)用のタンクにビニール袋をかけて細かく刻んだ板粕をばらまきます。15kgづつをコンテナに軽量してタンクに投入します。次の画像はタンクの淵が見えるものです。

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)の作り方

タンクの淵が見えています。投入した板粕をヘラで平らになぜます。なぜなぜるのか(オヤジギャグではありません)といえば次の段階があるからです。みてください。

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)の作り方

専用の長靴で踏み込みます。隙間なく踏み込むことが必要です。この日は冬場の蔵人が藪田の版の洗い物などで忙しく私がやることになりました。さて次の画像をみてみましょう。

次の画像です。

次の画像です。だいぶ平らになりました。左上にあるのはならすヘラです。ここからです。画像にはありませんが「どっつき」というのがあります。木製の木に二本の棒がついていてその棒を両手で持ち、「ドン・ドン」とどっつきます。嵩(かさ)が減りました。

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)のおいしさの秘密

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)のおいしさの秘密です。鳴海醸造店の押粕には約13%の焼酎を使用しているのです。35度の焼酎を購入して13度まで薄めて先ほどのタンクに投入します。そして夏場の暑さを経て9月より袋詰めして販売されるのです。

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)完成品

押粕

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)完成品

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)完成品です。画像は1kg入りです。見た目は黒っぽくてあまり好印象ではないのですが、騙されたと思って食べてみてください。「わー、めじゃ」つい津軽弁がでてしまいました。「すごい、本当においしい」がでてきます。袋に印刷されている「天下一品」の文字です。自信がなければ表示できませんよ。株式会社鳴海醸造店の名誉にかけての表示ですよ。気になった方は鳴海醸造店までお越しくださいね。また送料がかかりますがネットでも販売しております。

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)ネット販売

菊乃井(きくのい)押粕(おしがす)のネット販売です。踏み込み前の「板粕」も販売してありますし、押粕から作った「赤酢」も販売してあります。

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