酒類総合研究所理事長より成績についての文章が届きましたので追記しました。よろしければご覧ください。
2023(令5)全国新酒鑑評会金賞受賞 稲村屋文四郎、令和5年5月24日掲載ブログ
おかげさまで令和5年(2023)全国新酒鑑評会において金賞受賞いたしました。3年連続金賞受賞です。3年連続金賞受賞は、鳴海醸造店にとって初の快挙です。
全国新酒鑑評会は、独立行政法人酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催です。まさか3年連続金賞とは社員・蔵人共々喜んでおります。今年も弘前工業研究所の小倉先生をはじめとして指導を受けまごころ込めて吟醸の醪(もろみ)に語りかけて金賞を受賞することができました。ありがとうございます。全国新酒鑑評会製造技術研究会に襟を正して参加させていただきます。
令和5年(2023)全国新酒鑑評会の概要
令和5年全国新酒鑑評会ですが、令和4酒造年度に製造された清酒を全国から出品されそれを審査する鑑評会です。全国規模で開催される受賞すると名誉がある賞にです。今年の出品点数は全部で818点です。所轄国税局ごとに分けると札幌国税局が15点、仙台国税局が166点、関東信越国税局が194点、東京国税局が35点、金沢国税局が37点、名古屋国税局が75点、大阪国税局が109点、広島国税局が83点、高松国税局が38点、福岡国税局が46点、熊本国税局が20点、沖縄国税事務所が0点です。
予審は令和5年4月19日(水)~21日(金)までの3日間行われ394点が予審を通過しました。予審を通過した清酒は入賞酒となり成績が優秀と認められた出品酒が金賞となります。
決審は令和5年5月10日(水)~11日(木)の2日間に渡り行われました。予審の酒394点から決審を行い、入賞酒の中でも特に成績が優秀と認められた出品酒が金賞酒。点数は218点になります。金賞酒の割合を計算すると上位26.6%ということです。
入賞酒とは、成績が優秀と認められた出品酒で、金賞酒とは、入賞酒のうち特に成績が優秀と認められた出品酒です。
令和5年全国新酒鑑評会出品酒の詳細
令和5年全国新酒鑑評会の鳴海醸造店の出品酒は、アルコール添加の大吟醸です。銘柄は「稲村屋文四郎」で出品しております。近年純米大吟醸で勝負する蔵が多くなってきていますが、鳴海醸造店ではアルコール添加の日本酒です。使用している米は、兵庫県産の「山田錦」です。精米歩合は40%です。鳴海醸造店では一環して40%の精米歩合どまりです。酵母は青森県の「まほろば吟」と「まほろば醇」のブレンドです。昨年も同じブレンドでした。鳴海醸造店の水と酵母がマッチしています。
青森県は入賞蔵10場を目標
青森県は金賞蔵10場を目標としていますが、今年の結果は入賞酒9点、内金賞酒4点という結果でした。残念ながら入賞蔵9蔵と一歩及びませんでした。青森県は酒造メーカーが少ないのでなかなかこの大台には難しいですが、酒造工場全体のレベルアップして行き、目標を高くかかげこれからも製造技術の向上を目指していきたいと思います。
2023(令5)全国新酒鑑評会、青森県の結果
金賞受賞蔵は、4蔵で
株式会社鳴海醸造店で銘柄は「稲村屋文四郎」
三浦酒造株式会社で銘柄は「豊盃」
株式会社松緑酒造で銘柄は「六根」
株式会社西田酒造店で銘柄は「金冠喜久泉」
入賞蔵は、5蔵で
鳩正宗株式会社で銘柄は「鳩正宗吟麗」
株式会社中村亀吉で銘柄は「玉垂」
八戸酒類株式会社五戸工場で銘柄は「如空」
桃川株式会社で銘柄は「桃川」
株式会社盛田庄兵衛で銘柄は「駒泉」
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の成績
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の成績です。容器番号は72です。タンク番号のことです。成績は「A」です。Aは、金賞酒です。818点中218点に入ることが叶いました。
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の出品酒の香味
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の出品酒の香味です。偏差値を見ると「香りの良さ」が58。「華やか」が59。「味の良さ」が56。「濃い」が60。「あと味きれ」が46。という結果でした。50が全体の平均値なので「あと味きれ」がやや不足している感じはあります。私の審査は「あと味きれ」も重要なポイントの一つです。
香りの特徴(予審において審査員2名以上が指摘した数)です。果実様(リンゴ)のカプロン酸エチルが9名いました。華やかさが目立つ日本酒です。青森県酵母「まほろば吟」の活躍が目立っていると思います。香辛料様・4VG(ヨンブイジー)の指摘は2名です。4VGとは燻製のような香りで麹室の汚染からくるものです。以前も4VGを指摘された時期があったのですが専用の石鹸で手洗いするようになってから指摘は無くなりましたが、麹室で使用する布などの衛生管理も心掛けるようにしたいと思います。
味の特徴(予審において審査員2名以上が指摘した数)です。「まるい・なめらか」との良い指摘は4名でした。味の特徴として「甘味」が5名。「うま味」が3名。でした。香りが高い日本酒は甘味もなければいけないが弊社酒はうまくバランスが取れています。
予審は5点法です。点数が低い方が良い値です。審査員13名中、「すばらしい」は1名。「良好」が8名。「どちらでもない」が4名。「やや難点」が0名。「難点あり」が0名で平均点は2.27となりました。全体の平均点は2.70で入賞基準点は2.57でした。
決審は3点法です。点数が低い方が良い値です。審査員20名中、1(特に良好)が7名。2(良好)が12名。3(1.2以外)が1名でした。弊社の平均点は1.70。全体の平均点は19.6で金賞基準点は1.95でした。
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の成分分式値
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の成分分式値です。上記画像の上の部分に書いてあります。下は出品酒全体の分布の値です。
弊社の出品酒「大吟醸稲村屋文四郎」の香気成分は、酢酸エチル(mg/L)は平均48に対して41です。酢酸イソアミル(mg/L)は平均2.0に対して1.8です。
イソアミルアルコール(mg/L)は平均108に対して85です。イソアミルアルコールは少ない方が良いとされていますがよく出来ていました。
E/A比は、平均1.8に対して2.1です。E/A比とは、酢酸イソアミルをイソアミルアルコールで割って100を掛けた数値になります。
カプロン酸エチル(mg/L)は平均7.2に対して9.5になります。華やかなタイプになります。グルコース(g/100ml)は平均2.7に対して2.8です。甘めになります。
香りが高いタイプはグルコースも高くないとダメと言いますがこちらも良く出来ました。
昨年の値と比べてみましたが、ほぼ同じくらいの値です。
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の決審でのコメント
2023(令5)全国新酒鑑評会、鳴海醸造店の決審でのコメントです。決審において、各審査員は特に素晴らしいと感じました。5%程度の審査酒について良好なコメントをいただきました。ご紹介させていただきます。審査員20名中3名以上のコメントです。
キレイ、甘味上品、華やか、まろやか、甘み、旨味、透明感、口中香でカプロン酸エチルと酢酸イソアミルの華やかな香りがまとまり、甘味と酸味のバランスがとれた味わいで、余韻の味わいがきれいで、スーッと消えていく酒質。大変嬉しいコメントです。いくら聞いても飽きが来ないコメントです。
審査委員3名以上からコメントが寄せられた出品酒は決審に上がった395点中26点だそうです。出品酒「大吟醸稲村屋文四郎」がその26点に入っているのも光栄なことです。
鳴海醸造店の店舗前の画像
鳴海醸造店の店舗前の画像です。受賞御礼令和5年全国新酒鑑評会金賞受賞となっています。銘柄は「大吟醸稲村屋文四郎」です。
鳴海醸造店の店舗前の画像。ちょっと引いて撮影していただきました。喜びに満ちている表情です。
鳴海醸造店の店舗前の画像看板正面からの撮影です。撮影時に限り車が結構通りました。待って待ってやっと撮影してもらいました。
鳴海醸造店の店舗前の画像看板正面からのアップ画像です。気持ちもほころんでニッコリな表情です。
黒石市の新聞社「津軽新報社」掲載
黒石市の新聞社「津軽新報社」さんに令和5年5月30日号に掲載されました。「津軽新報社」さん大変ありがとうございました。
黒石市を含む南津軽郡の地元新聞「津軽新報社」のご購読をよろしくお願いいたします。
令和5年全国新酒鑑評会製造技術研究会
令和5年全国新酒鑑評会製造技術研究会のパンフレットです。東広島運動公園で行われます。別名は「アクアパーク体育館」です。住所は、東広島市西条町田口67-1です。
令和5年全国新酒鑑評会製造技術研究会まで行く各交通機関の案内です。
2023(令5)日本酒フェアのブログ
関連する過去のアーカイブ
創業文化三年、津軽の風土が醸した希少な美酒の数々を。
青森の地酒 菊乃井 稲村屋文四郎 稲村屋
株式会社鳴海醸造店
杜氏兼社長 鳴海信宏
Facebookページ・Instagramのフォローもよろしくお願いします。
https://www.facebook.com/narumijozoten/
https://www.instagram.com/kikunoi1806/