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お米から日本酒はどれくらい造れるの?鳴海醸造店

お米から日本酒はどれくらい造れるの?という質問を令和5BYに質問されました。初心者向けに説明したいと思います。専門分野の方は閲覧をご遠慮ください。

白米から日本酒(純米系)はどれくらいつくれるの?

ここでは白米から日本酒(純米系)はどれくらいつくることができるか解説したいと思います。日本酒の造りには大きく分けて原料が【米・米こうじ】の純米系と【米・米こうじ・醸造アルコール】のアルコール添加系と【米・米こうじ・醸造アルコール・糖類・酸味料】に分かれます。純米系とは【純米大吟醸酒・純米吟醸酒・特別純米酒・純米酒】など「純米」と名の付くものがこれに当てはまります。「純粋に米が純米だと認識すればわかりやすいです。」
白米1,000kgを仕込む時、仮に1,360Lの水を使用するとします。単純に足すと2,360Lですが【もろみ熟成歩合】【もろみたれ歩合】というのがあります。もろみ熟成歩合とは白米からもろみになった歩合をいいます。平均95%前後です。もろみたれ歩合とはもろみから清酒になる歩合のことをいいます。平均すると85%前後です。この場合のもろみができる計算式と日本酒ができる計算式を示します。鳴海醸造店の場合なので他のメーカーとは異なるかもしれません。

もろみ予測値 1,000×0.95+1,360=2,310 2,310L
日本酒予測値 2,310×0.85=1,963 1,963L

1.8Lの日本酒は玄米何kg必要?

1.8Lの日本酒は玄米何kg必要ですか?上記の純米酒造りの場合で精米歩合を60%とします。白米1,000kgを作るのに玄米は約27.8俵必要です。kg数にすると1,668kgです。上記の日本酒予測値1,963Lで計算すると1.8Lを造るのに玄米は1.5kg必要です。こちらは原酒(搾ったままのアルコール度数)です。原酒が仮に17.5度で15.5度まで割水すると日本酒の予測値が2,216Lで計算すると1.8L造るのに玄米が1.35kg必要という結果になりました。こちらはあくまでも目安です。吟醸酒などは低温で発酵するので【粕歩合】が多くなって変わってきます。

粕歩合とは?

粕歩合とは、もろみを搾って白米が粕になる歩合のことをいいます。計算式は粕÷総米です。吟醸酒のように低温で発酵すると粕歩合が多くなります。多いのですと50%近くまでになります。鳴海醸造店の場合令和5BYの大吟醸は42~45%でした。また令和5BYのように夏場に高温障害のある米は溶けにくく粕歩合が多くなる傾向です。

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株式会社鳴海醸造店

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